第54話 お骨と空の旅

博士

こんにちは、博士(ハクシ)ちゃんです

かい

こんにちは、ハクシの夫のカイです

当ブログをご訪問いただき、どうもありがとうございます。
このブログでは、中卒の夫・カイと博士号を持つ妻・ハクシの日常をご紹介しています。
学歴差があっても、とても楽しく暮らしていますよ!

さて、ここまで夫・カイの父とのお別れについて書いてきましたが、今回はお葬式やその後の手続きが終わった後のお話です。

かい

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この記事の内容

お骨問題勃発

お葬式から1週間が経ち、今できる手続きは大体済んだので、私達はそれぞれの日常に戻ることになりました。
残りはエムちゃんが週末に広島から山口まで来てやったり、あとは私たちも東京で出来ることは遠隔でやることにしました。

さて、そこで問題になったのはお義父さんの遺骨です。

カイさんの家は神道なのですが、宮司さん曰く、

遺骨は『五十日祭』(仏教の四十九日のような行事)までは家の祭壇でお弔いをし、『五十日祭』のあとに納骨してください

とのことでした。
(ちなみに、私の生家も神道ですが、うちの地方では葬儀の後すぐに納骨するので、地域によって違うのかも知れないですね。)

祭壇はお葬式の後に家(カイさんの実家)に作ったので、普通だったら五十日祭まではお骨をそこに置いてお弔いするのだと思います。
でも私たちはそれぞれ自分の家に帰らないといけないのですよ。
こういう場合はどうすれば良いのだろう?

ということで、宮司さんに聞いてみたところ、

まぁ、このままこの家に置いておいてもいいですけど、可能ならどなたかが持ち帰って、簡単な祭壇を作ってあげてください。
何か箱に、白い布でも被せれば大丈夫ですけ(山口弁)



なるほど、そんな感じで良いのですね。
意外と融通が効くというか、なんというか。

エムちゃんの意外な反応


で、どうするかを3人で話し合いました。

かい

多分お骨を飛行機に乗せるのって難しそうだから、申し訳ないんだけど、エムちゃん新幹線で広島に持ち帰ってくれない?

エムちゃん

絶対に嫌じゃ

かい

エムちゃん

骨は嫌じゃ、怖いけ

かい

えー、何が怖いの?
お父さんの骨なんだから、怖くないでしょ

エムちゃん

わからんけど、なんか怖いけ

かい

じゃあとりあえず、この家においておくか。
納骨まで1ヶ月ちょっとだし

エムちゃん

それも嫌じゃ。
週末来た時に、骨があると怖いけ。
お兄ちゃん、持ち帰って

かい

うーん、まぁ良いんだけどうち狭いし祭壇なんて作れないしな
そもそも飛行機にお骨持って乗れるのかな

エムちゃんがお骨を怖がるのは、私はとても意外な感じがしました。
エムちゃんはとてもサバサバしてカラッとしているので、怪談や幽霊のような類は全て、

エムちゃん

は、邪魔じゃけ

と言って、スルーするようなタイプだと思っていたのですね。

況やお骨をや。
それなのにとても怖がっているので、なんだかちょっと可愛いなと思いました。

私からするとお骨は怖くないけど、それよりもこの誰もいない広い家(山の中)に1人で来る方がはるかに怖いのですが、エムちゃん曰く、

エムちゃん

えー、それは全然怖くない

とのことでした。

航空会社の回答

ちなみに、この時カイさんが心配していたのは、

かい

『飛行機が墜落した時に、お荷物に遺骨があると捜査が混乱するので…』
と断られるのでは、、、

かい

仮に持ち込めたとしても、多分手荷物ではなくスーツケースとかと一緒に貨物室に入れらて、手荒に扱われて骨壷や骨が割れるのでは、、、

ということでした。

この時既に帰りの飛行機を予約していたので、とりあえず航空会社に電話で聞いてみることに。
もしも遺骨の持ち込みがダメなら飛行機はキャンセルして、新山口駅から東京まで新幹線で移動することにしました。

かい

あ、もしもし…。明日の飛行に乗る予定なんですけど…。
あの、遺骨って機内に持ち込めますか?

あ、大丈夫ですよ。

かい

それは手荷物として持ち込めるってことでしょうか?

はい、そのようにご対応させて頂いております。
でも飛行機は揺れるので、言葉が良くないんですけど、機体が揺れた時にお骨や骨壺が壊れないように…そこだけ事前にお気を付けていただけますか?

かい

それは大丈夫です。緩衝材に包みます。

それでしたら問題ありませんが、もしも万が一乱気流に突入してしまって機体が激しく揺れた場合は、お骨が壊れてしまうこともあるかも知れません。

かい

その時は仕方ないです

ご搭乗の機体はどれでしょうか…?はいはい、ナントカナントカですね…そしたらこちらからも客室乗務員に伝えておきますので、お客様からもご搭乗の際に一言お申し付けください


そういう訳で、私達は無事にお義父さんと一緒に飛行機で東京に帰れることになりました。

ちなみにこの航空会社は、スターフライヤーさんです。
空飛ぶ漆黒の宝石・スターフライヤー。

機内の無料ドリンクサービスで、コーヒーを注文すると、小さなビターチョコレートを出してくれる素敵な航空会社。

私は昔からこの航空会社が大好きでしたが、今回の件でますます大ファンになりました。

実際に乗ってみた感想

さて、いよいよ帰京当日のこと。

宇部空港に到着しましたが、本当にこのままお骨を抱えて飛行機に乗って良いのか、ちょっと不安になりました。
客室乗務員さんにはお伝えいただくとのことでしたが、その前の手荷物検査を無事に通過できるかどうかが不安になったのです。
あのレントゲンみたいのにがっつり骨が写っても、果たして通過できるのか、、、、。

ということで、空港で最初にお見かけしたスターフライヤーのスタッフの方に、念のため聞いてみることにしました。

かい

すみません、、、
実は親族の遺骨を持っていまして、昨日御社のお問い合わせ窓口に電話で伝えたところ、、、

あ、伺っております!
そのまま手荷物として、お持ちいただいて結構ですよ

カイさんが話し終わる前に、スタッフさんがご返答してくださったので、びっくり!
たまたま話しかけた方まで把握されているということは、想定外でした。
大きい会社なのに、社内の連携がとてもしっかりしているのだなぁ、と感動しました。


ちなみにお骨はこの時どんな状態だったかと言うと、骨壷自体は付属の桐の箱に入っていたので、それを数枚のタオルで巻き、ちょうどピッタリなサイズの保冷用バッグに入れていました。このバッグはカイさんの実家にあったものですが、保冷用なのでほんの少しですがふわふわしており、緩衝材になるかと思ったのです。


その後は心配していた手荷物検査でも、特に何もなく通過できました。
機内に乗り込むと客室乗務員の方が来てくださって曰く、

大変申し訳ないのですが、ご遺骨も収納棚に入れていただくことになるのですが、、、

と、大変恐縮されているので、私たちも恐縮しましたよ。

かい

別に、それで全然大丈夫です

大切なご遺骨を、申し訳ございません。
本来ならお手元に置かれたいかと思いますが、、、

かい

いえ、大丈夫です

そもそも私たちは遺骨を飛行機に乗せられるとも、ましてや客室に持ち込めるのとも思っていなかったのに、それをここまでスターフライヤーの方達にとても親身かつ丁寧にご対応いただいたので、とても感動していました。
だから収納棚に入れることくらいは、最早なんとも思いませんでした。
機内でお骨を膝の上で抱えていたら、何か会った時に危ないですしね。

こうして無事に山口から東京まで、お義父さんのお骨を連れて来ることができました。
この後、私たちの家で納骨までお弔いをして、お義父さんは再び飛行機で山口に帰りました。

★★★ おわり ★★★ 

博士

長かったお義父さんとのお別れ編も、今回で終わりです。

かい

いつの間にか、年も年度も変わっていましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

博士

次回からは新エピソードです。
また遊びに来ていただけると、嬉しいです!

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